みき歯科三越通りクリニックでは、自閉スペクトラム症のお子さんに対する歯科治療について、日々工夫や研究を重ねています。
今回のブログでは、**「
なぜ特別な工夫が必要なの?
自閉スペクトラム症のお子さんにとって、歯科治療は見慣れない道具や独特の環境が多く、不安や恐怖を感じやすいものです。
そのため、当院ではお子さん一人ひとりの状態に合わせて、次の3つの方法から最適なものを選んでいます。
1. 行動療法(通法)
お子さんのペースに合わせて、少しずつ治療に慣れてもらいます。
2. 抑制法
安全を確保しながら、短時間で治療を行います。
3. 専門機関への紹介(全身麻酔)
治療が難しい場合は、専門の医療機関と連携し、全身麻酔下で治療を行います。
お子さんの「準備ができているか」が大切です
当院の研究から、歯科治療を受け入れやすいかどうかには、お子さんの発達段階や基本的な習慣が関係していることがわかりました。
例えば、次のような発達段階が目安です:
• 4歳6か月以上:行動療法だけで治療が進むケースが多いです。
(例:「一人で着替えができる」「紙飛行機を折れる」「左右がわかる」など)
ただし、発達年齢が4歳6か月以上でも、過去に**「怖い思い出」があると治療を受け入れるのが難しいことがあります。
その場合、新しい環境で「歯医者さんは楽しい!」**という記憶を作ることが大切です。
当院の初診時の取り組み
まずは口腔内のチェック(口の中を診ること)からスタートします。
これがスムーズにできるお子さんは、その後の治療にも進みやすくなります。
一方、最初は難しい場合でも大丈夫です!
お子さんのペースに合わせて、少しずつ練習を重ねることで「できた!」を一緒に増やしていきます。
緊急時の対応について
虫歯が進行して緊急の治療が必要な方で、3回以上のトレーニングを行ってもなかなか進まない場合は、専門医療機関での全身麻酔治療をおすすめすることがあります。
安全で確実な治療を最優先に考えています。
まとめ
お子さんの歯科治療において大切なことは:
• 発達段階や習慣に合わせた対応をすること
• お子さんのペースで練習を重ねること
• 難しいと感じたら迷わず専門機関に相談すること
みき歯科三越通りクリニックでは、
お子さん一人ひとりに寄り添い、ご家族と一緒に「できた!」を大切にしながら治療を進めています。
歯医者さんに不安があるお子さんや、治療にお困りの保護者の方がいらっしゃいましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
一緒に、お子さんの「笑顔」と「安心」を守っていきましょう。