院長ブログ

コラム

「歯科医療従事者のための体幹トレーニング講座」を受けました

こんにちは。歯科衛生士の市原真由美です。

 

先日、当院の一階フリースペースで第1回「歯科医療従事者のための体幹トレーニング」が開催されました。

今回のブログでは当日の模様と、たくさんご反響をいただいたトレーニング内容についてお話ししたいと思います。

そもそも、なぜこのようなトレーニングを行うに至ったか。

当院の院長であられる三木武寛先生は、以前歯科医師としての仕事が原因で腰椎椎間板ヘルニアを発症してしまいました。

発症当時の痛みは大変ひどかったとのことです。

仕事中はもちろん、夜寝る際にも痛みで目が覚めてしまい救急車を呼んだこともあったとか…。


幸い、三木先生はその後手術を受け完治しました。しかしながら、その経験もあり体のメインテナンスにはかなり気をつかっているようです。

三木先生は日ごろから、

「自分の体が健康じゃないと当院を頼ってきてくださる皆さまに良質な医療を提供することができない。だから僕たち自身が常に最高の状態をキープする必要があるんだ。」

と仰います。私たちスタッフもそのお考えのもと日ごろから体調管理には十分に気をつけていますが、やはり自分自身ではどのようにケアすればいいのかわからないこともたくさんあります。

 

そこで今回、三木先生はご自身のパーソナルトレーナーでありビジネスパートナーでもあられる株式会社NOVASの脇坂 諭さんと「歯科医療従事者のための体幹トレーニング」を考案されました。
ご自身の痛みがあった経験と、その痛みや原因に対してどのようにケアするかをプロの目から判断し、最も適したトレーニングをご提案してくださったのです。
将来的にはこのトレーニングが広く知れ渡り、当院スタッフだけでなく、すべての歯科医療従事者の皆様、そしてその他の医療従事者の方や、すべての職種の方にもいい影響がありますように。

そのような気持ちでまずは、われわれスタッフがしっかり体感し、実践したいと思います!

前置きが長くなりましたが、さっそく実際に行ったトレーニングについてご紹介させていただきます。

実際のトレーニングはNOVASのパーソナルトレーナー、大塚宏司先生(理学療法士)のご指導のもと行われました。ブログの内容についても大塚先生のご監修をいただいています。
まずはわれわれ歯科医療従事者が気をつけるべきポイントについて説明します。


大多数の歯科医師は診療中に腰や背中の痛みを経験されています。
歯科大学を卒業し、10年経った歯科医の62%が腰痛の持病を持っていると言われています。

一般健康人の腰痛の割合は10%以下といわれているのでその多さに驚きます。

歯科医師・歯科衛生士は診察にあたる際、長時間にわたって偏った姿勢になることが多く、頸椎・脊椎・腰椎などに歪みを生じるため腰痛などの自覚症状の他に、自律神経の圧迫により支配臓器の働きが阻害されているともいわれています。

体幹の歪みの他に手、腕、肩などの無理な使い方のために背中や肩、腕のコリや痛みをともなう胸郭出口症候群に陥る危険性などがあると考えられています。 だからこそ、

正しい姿勢を知りキープするだけで体幹は鍛えられる。

 

長時間の診療での不良姿勢やスマホいじりなどの影響で背中の丸まった、いわゆる「猫背」の人が増えています。

猫背は見た目だけでなく、胸を圧迫するため呼吸が浅くなり、体に十分な酸素を取り入れられない状態を作り出します。

正しい姿勢を作るコツは、胸を張るよりも「肩甲骨」を意識する事です。

そこで、第一回目は「肩甲骨」を意識するトレーニングを中心に教えていただきました。
 肩が凝る、首が痛い、腰が痛いなどの症状があれば痛い場所をトレーニングするのかと思っていたら、一番大切なのは「肩甲骨」そしてその周辺の筋肉であるとのことです。

  「肩甲骨」とは背中にある天使の羽に例えられる平たい三角形の骨の事で、本来は自由に動かしやすい骨なのですが、姿勢や生活習慣などで周辺の筋肉がガチガチに固まってしまっている人が多いといわれています。

したがって、トレーニングにより「肩甲骨はがし」を行います。
効率よく肩甲骨を動かすことによって、「体の奥にある肩こりの原因筋肉」までほぐすのが

「肩甲骨はがし」の強みです。

体幹の筋力は加齢とともに衰え、その衰えは、首・肩のコリや腰痛、脚の筋力低下、ダイエット後のリバウンドしやすさなど、様々な体の不調につながります。体幹トレーニングは、1回や2回で効果を出すことを求めるのではなく、地味な運動と心がけて継続することが大切です。

 


1.「肩甲骨はがし」→前屈サビ取りストレッチ


・足を腰幅より少し大きめに開きます
・肩甲骨を引きよせて後ろで手を組み背すじを伸ばします
・肘はずっと真っすぐの状態で!
・そのまま上体を前に倒して腕を動く範囲で上下左右に揺らします!
・じっくり20秒ずつ行い2、3回繰り返しましょう!

 


2. 骨盤-背骨-肩甲骨の連動運動 「キャット&ドッグ」


・姿勢が気になる方
・身体の使い方と協調的な動きを育むために行います。
・腰痛・肩こり解消にも繋がるトレーニングです。

 


3. ダイアゴナル

体幹も積極的にトレーニングできます。
体幹筋群が弱っているために立位や歩行での安定性が低下して
いる方に対しても行います。
体幹の固定性を向上させ、バランス能力の向上に効果的です。
一側上肢と対側下肢を上げた状態で姿勢を10秒間キープします。

 


4. ニーレイズ


・姿勢を保持する役割を担っている腸腰筋と腹筋群の効果的です。
・骨盤を後ろに傾け、腰を丸くした状態から片脚ずつ持ち上げます。
・左側の膝を胸に近づけて、反対の脚を長く伸ばします。
・吸って入れ替え、吐き出しながら伸ばします。

 


お気づきかと思いますが、院長自らモデルとなってくださいました(笑)

さすが、体幹がしっかりしているのか足先まできれいに伸びています。大塚先生からも称賛の声!

今回はここまでになります。

参加のスタッフから感想の声がありましたので、こちらで紹介します。

 

「1回目と言うこともあり、最初は少しの緊張の中始まりましたが、トレーニングが進むにつれて身体も心もほぐれてきたのが分かりました!

少しの時間でも自分の身体と向き合う時間を持つ機会を与えくださり、気づきを得られました。

普段の生活の時間の中にも少しずつ取り入れ、隙間時間に簡単なストレッチが自然にできるようになれるまで頑張ります(^^)」


「大塚さんが優しく無理の無いように教えてくださったので楽しくトレーニングする事ができました。

筋肉や肩甲骨をほぐす大切さを学び、最近は気がついた時にストレッチするようになりました。これからも続けていきたいです。」

普段の診療で体に疲労や痛みを感じていらっしゃる皆さま。
ぜひ参考にしてみてください。
これからも新しいトレーニングがありましたら随時アップしていきますね!

パーソナルジム「NOVASが展開するオンラインフィットネスMASARUとのコラボレーション企画についてご紹介したブログやページもぜひご覧ください!

 

歯科医療従事者の腰痛対策