こんにちは。みき歯科三越通りクリニックの三木武寛です。
今日は香川県歯科医師会の活動の一環として、KKR高松病院に出勤し、入院患者さんの口腔ケアを行ってきました。この活動は、歯科のない病院で入院患者さんの口腔内をチェックし、必要に応じて処置を行う取り組みです。
誤嚥性肺炎を予防する口腔ケア
入院中の患者さんの多くは、誤嚥性肺炎や重い全身疾患を抱えています。酸素吸入の影響で口腔内が極端に乾燥し、痰や唾液が乾燥して粘膜にへばりつき、固い「皮」のような状態になることも珍しくありません。この乾燥した付着物は細菌の温床となり、無理に剥がすと出血や窒息の危険を伴います。
そこで、病棟から依頼があった患者さんには、時間をかけて丁寧に保湿しながら、乾燥した付着物を取り除く処置を行いました。意思疎通が難しい患者さんもいらっしゃいますが、処置後に呼吸が楽になり、酸素飽和度(SPO2)の数値が改善することもあります。
口腔ケアがもたらす健康への効果
口腔内を清潔に保つことは、誤嚥性肺炎の再発予防や全身状態の改善につながり、結果として入院期間の短縮にも貢献します。歯科医師が関わることで、患者さんの健康を守る重要な役割を果たしていると実感します。
この取り組みは、香川県歯科医師会の中でも有志が集まって行っている活動です。私はこれまで病院歯科での勤務経験がありますので、この経験を活かして今後も引き続きこの活動に積極的に携わっていきたいと考えています。
入院患者さんの健康を支える口腔ケアは、歯科医療が病院や地域医療と連携する重要性を改めて感じさせてくれます。これからも、地域の皆さまに貢献できるような活動を続けていきたいと思います。